【概要】
大分県竹田市にある温泉。九州最高峰1,303mに位置する温泉です。
やまなみハイウェイの長者原登山口から、徒歩2時間かけて辿りつく、秘湯です。
以前はここには寺院があって、修行の場だったのですが、現在は廃院となり、山小屋として利用されています。
5月下旬から6月上旬にかけては、大船山、平治岳のミヤマキリシマを眺めに来る人がとても多く、
とても混み合います。
【施設】
山小屋ですが、かなり洗練された設備です。
宿泊棟と食事棟にわかれ、併設して温泉施設があります。
宿泊は山小屋ですから基本は大部屋(相部屋)ですが、個室もあります。
食堂は一度に100人ほどが入ることができます。
客室に山の中なのでTVはありません。
食堂に衛星放送を受信するTVがあるのみです。
徒歩でしか行けないとのことですが、ではなぜこれだけの設備の建物ができるのかというと、
法華院温泉までの林道があるからです。
但し、この林道は一般車通行禁止で、この山小屋の資材運搬や食料品調達、救急車通行に利用される専用道路です。
宿泊は事前予約が必須で、当日は長者原登山口で入山前に「いまから登りま〜す」と電話連絡してから行くのがルールだそうです。
【温泉】
2003年5月にリニューアルしたという浴室は、脱衣場、浴室ともに、とても秘湯とは思えないほど清潔です。
かといって俗的な浴室ではなく、石造りの浴槽と木で組んだ高い天井は秘湯風情があります。
内湯のみで露天風呂はありませんが、正面の大きな窓ガラスの向こうには、九州最高峰の大船山、立中山、平治岳を展望できます。
大きな窓ガラスの横にテラスへの出口があり、テラスに出ると山々や坊がつるをさらに展望できます。
気持ちよい風に吹かれながら、景色を眺めるのは、とてもすがしい気分です。
晴天の夜などは満天の星を眺められることでしょう。
湯は単純温泉で源泉かけ流し。
以前は白濁していたそうですが、1995年の硫黄山の噴火により、無色透明な湯に変わったそうです。
白濁した湯というのは、湯が時間が経過して酸化したもので、劣化した温泉のことです。
無色透明になったということは、それだけ湯の鮮度が高くなったということで、これは歓迎すべきことです。
無色透明ですが、なんとなく寒天のような色合いで、細かい湯葉のような湯の花がたくさん浮いています。
シャンプーや石鹸は置いてなく、はっきりと「シャンプーや石鹸は使用禁止」と書かれています。
環境に配慮したものだと思われますが、新鮮で効能あらたかな湯で洗うなら問題ないでしょう。
水の出るカランが6,7箇所程あるのみで、お湯は浴槽から洗面器ですくって体にかけて洗います。
受付を過ぎてすぐ、脱衣場入口の前に無料ロッカーあり。
【雑感】
大船山、平治岳へミヤマキリシマを見に行った帰りに立ち寄った温泉ですが、
疲れも取れ、汗も流すことができ、気分転換のできた温泉でした。
日帰りで行ったのですが、日帰りだとかなりの強行軍となるので、次回はこの宿に宿泊して登山をしようと思います。
日帰り入浴時期:2005年6月。
所在地 : 大分県竹田市有氏1778−9
TEL : 0974-77-2810
交通 : 長者原登山口から雨ヶ池越、またはすがもり越で徒歩2時間。困難度はどちらも同じくらい。
食事 : 朝食/食堂 夕食/食堂 素泊まり可能
利用客室 : 6畳和室、大部屋
泉質 : 単純泉
効能 : 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消火器病、疲労回復
日帰り入浴 : 可
宿泊予約 :
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